コミュニケーションの楽しみと難しさを味わった時に読んだ本:「伝わるしくみ」
前回の続き。
コミュニケーションの楽しみと難しさを味わった時に読んだ本と出会うまでの話 - spoon28の日記
コミュニケーションの正解なんて、ない。
それでも出会えた人とは少しでも
良好な関係になれたらいいな。
だからこの本を機に省察しよう。
「伝わるしくみ」(山本高史著)より
本書には著者のわかりやすい経験談をもとに
より具体的に記載があったのでオススメ。
私はこの辺りにガツン!ときたのでした。
受け手がすべてを決める
ここまで書いてきた流れを順に並べてみる。
言葉は発せられたとたん、送り手と受け手をつくる。
送り手の言葉は、まっすぐ受け手に伝わろうとする。
送り手は言葉を伝えることによって、受け手を自分の望む方向へ動かそうとする。
送り手の言葉は、受け手への提案だと考えることができる。
提案である以上、送り手は同意以外を求めてはいない。
しかしその提案に同意するかしないか、すべてを決めるのは受け手である。
この「受け手がすべてを決める」というのが、うまく伝わらない原因「受け手という存在を認識・理解していない」の中身である。そしてそれは、コミュニケーションの最重要な原理原則だと、ぼくは考えている。
コミュニケーションにおいて
聞き手の役割が重要であると説く本はよくあるけれど
「送り手の言葉は、受け手への提案」
と明記されると
いつも自分が発している言葉に
責任を持てていただろうかと省みる。
「すべてを決めるのは受け手である」
そう、だから、
受け手にとって決めやすいように提案もしたいが
その結果に一喜一憂ばかりしては身も心ももたなくなる、
とも考えられるね。
自分の経験に当てはめると
私が直近の仕事や趣味で最高な経験ができたのは
受け手に通りやすい提案をした傾向が強かったからなのだろう。
では、
どうしたら受け手にとって決めやすい言葉を投げかけられたのか。
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それは、受け手への関心度が鍵なんだ。
その人のことが知りたくて
質問を投げかけて
相手のことをもっと深く知っていくと
尊重したい気持ちとともに
選ぶ言葉や内容も変化するもの。
同著にはより具体的なヒントもあったから
今後の参考にしよう。
「伝える」「伝わる」とは、自分の言葉によって受け手を自分の望む方向へ動かす、ということである。ここまで書いてきて、うまく伝えるための条件のようなものが絞れてきた。
その言葉に受け手にとってのベネフィットがあること。
受け手の理解の範囲を超えないこと。(知識がない、意味を知らない、漢字が読めないなど)
その言葉に受け手にとっての妥当性があること。
誤解や行き違いを避けるために、曖昧な言葉は控えること。
逆に、現在進行形で課題としている
伝わらない相手とのお話にもならないコミュニケーション(苦笑)
は、敬意に欠けていたのだろうと反省点あり。
相手のベネフィットを今一度冷静に考えてみよう。
少しでも伝わるように、まだまだ改善の余地はある。